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ハチはなぜ大量死したのか

ハチはなぜ大量死したのか
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Book - 単行本
文藝春秋
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中古価格 : ¥ 850 より

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■レビュー - 平均評価(5段階) 4.5

5 良質なノンフィクション 2010-02-28
ミツバチの大量死というニュースがアメリカから伝えられたのは5年ほど前のことになる。その後、フランスからも同様な現象が伝えられた。それが最近では日本にも及んでいる。本書は、その状況と原因解明に向けた取り組みを書いたノンフィクションである。また、現代の農業におけるミツバチの役割や養蜂についての詳しい説明もある。原因はこれだと解明され、一件落着めでたしめでたしで終わっているわけではない。しかし、日本の一部にあるような、特定のものを原因ときめるような安易な思い込みによる追究ではなく、大量死の原因についてさまざまな可能性をその背景を含めて検討しているきわめて良質な内容の本である。

5 現代農業が直面している危機をリアルに実感させられる 2010-02-27
本書は英語の練習も兼ねるつもりで原書で読んだが、色々な意味で感動と衝撃を受けた1冊であった。

2007年頃から全世界で蜜蜂の養蜂場で、蜂群崩壊症候群=CCD(colony collapse disorder)と呼ばれる、蜜蜂が大量に消滅する現象が発生しており、本書ではまず原因解明に取り組んだ過程が描かれる。
新たな細菌の発生や、農薬、殺虫剤、寄生虫などあらゆる原因が想定され調査されるが、その過程で蜜蜂が近年、どれだけ細菌、寄生虫、農薬、殺虫剤、そして苛酷な劣悪な労働環境に晒されていることがよくわかり愕然とした。CCDでは人間でいうAIDSのような症状が見受けられ、これにかかった蜜蜂は免疫力が極度の低下するが、農薬や殺虫剤により弱らされた上に、季節ごとに農作物を受粉させるために米国の大陸の各地を転々とさせられ、食事は本来の蜂蜜や花粉ではなくトウモロコシから生成したシロップのみで栄養不良にさせられれば、体調不良とストレスでおかしくなるのは当然と感じた。

また、本書では蜜蜂を始めとする様々な昆虫や鳥がその活動を通じて植物の生育に不可欠な存在になっている(原書ではpollinator=授粉者と呼ばれる)ことが描かれているが、地球上に花が誕生した第10章のThe Birth of Beauty(美の誕生)では、花が地球上に現れたのが実は意外と最近で、恐竜や鳥が地球上に現れてから1億年以上も後の約1.4億年前であったことや、花と昆虫がそこから二人三脚で進化する神秘的な過程に驚きを覚えたし、その中でpollinatorとして最も進化した蜜蜂の精密な社会が描かれた第2章では、個々の蜜蜂の巣全体に対する献身に感動を覚えた。

本書で最終的に炙り出されたのは、単一の農作物を大量に生産する現代の農業がいかに環境に多大な負荷をかけているかということだ。経済的には効率的な大量生産が善とされ、実際に現代人はその恩恵に浴しているわけだが、農業はいかに進歩しても多様な動植物が複雑に絡み合う自然環境と切り離して存在することは不可能であり、経済的な効率性を追求しすぎた場合には病気や害虫の異常発生という形で崩壊の危機に瀕することになる。蜜蜂のCCDはそれを端的に表す事象の一つなのだ。

残念ながら自分がすぐ何か貢献できることはなかなか見つからないが、個人的に蜜蜂に対する感謝と愛情を感じたし、機会があれば飼ってみたいと思った。また、余談ながら、appendixには蜂蜜の効用についても書かれており、これを読んで単純に蜂蜜を食べたくなり早速購入してしまった。

5 蜜蜂になりたい 2009-12-24
蜜蜂が私たちにとって重要な生き物だと知らなかった。
蜜蜂の生活も知らなかった。
こんなにもデリケートな存在だと知らなかった。

蜜蜂と私の生活がリンクしているなんて知らなかった。

この本を読むと蜜蜂の生活が再体験できます。
追い詰められていくところは心が痛くなります。

叶うなら蜜蜂に生まれ二週間を精一杯無私に生きて死んでいきたいです。

虫嫌いの方、ぜひ一読されたし!

今年一番の本でした。

4 原題直訳タイトルならば星5 2009-12-06
なぜ、このタイトルになってしまったんだろう?
増刷の際には、ぜひタイトルを変更して下さい。_(_^_)_

ハチだけではないのです。
今、私たちは非常に危うい環境の中で暮らしているようです。
最初は小さな綻び。その綻びを見逃して放っておくと、私たちの足元は崩れていく。

最近、日本でも農業の企業化に成功!というような晴れやかなニュースを耳目にしますが、本当に農業を企業化して大丈夫なのか?
私たちの進もうとしている道の先は安全なのか?継続可能社会なのか?

巧みな展開で、一般主婦の私でも一気に読めました。
現在、中学生の次男も読んでいる最中です。多くの方々に読んでいただきたい本です。

4 難しかったけど、読みごたえはあり 2009-11-26
環境異変、エコロジーを考える上で、必要な知識本だと思います。
ところどころに垣間見える、洋書をそのまま翻訳したもの特有の日本語としての読みづらさはなんとかならんのかと思いますが、良書です。

リストマニア(公開ブックマークコレクション)





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